ポケモンの経済効果は非常に大きく、様々な分野、分析・統計手法などを使って研究されています。
最もわかりやすいのがTitleMaxの出した世界のキャラクターメディアミックス総収益の世界ランキングです。
ポケモンは全世界のコンテンツでトップとなっており、その市場規模は総収益921億ドル、日本円に換算すると10兆円を超えています。
二位はハローキティーの総収益800億ドルで、くまのプーさんや、ミッキーマウスを上回る収益を上げているのです。
キャラクター単体ではなくポケモンというコンテンツ全体での収益になるものの、いかに高い収益を上げているかがわかります。
メディアミックスはアニメや漫画、映画、グッズなどの販売も含むことになり、それだけ波及する範囲が広いことになります。
また、ポケモンGOで開催されたリアルイベントの経済効果に関する情報もあるのがポイントです。
例えば、2018年に実施したリアルイベントの経済効果は、8月の横須賀で約15億円、11月の台湾で実施したイベントは50億円を超える経済効果があったとされています。
2017年の鳥取砂丘で行われたポケモンGOの経済効果は約18億円、当初見込みの4.5倍とされていて、移動などの交通、宿泊、飲食、宣伝効果など、さまざまな面で波及しています。
経済効果を考える場合はどの程度の範囲を想定し、どの程度の人数が、平均でどの程度のお金を使ったのかを考えるのが基本です。
統計の手法を使った分析が行われることも多く、基準にする手法によって大きな差が出る場合もあるものの、いかに影響力が大きいかが分かります。
ポケモンGOによって生じる移動や経済効果の論文も数多く発表されていて、一般の人間でも見られるものが多くなっています。
規模が大きいからこそ波及する分野が大きく、様々な研究が重ねられているのが現状です。
ポケモンの経済効果を詳しく分析する、把握したい場合は範囲を区切るのが基本になってきます。ポケモンは1996年から続くコンテンツであり、20年以上愛されるゲームであり、様々なメディア展開を行っています。そのすべてを網羅することは非常に難しく、扱うデータの量も膨大になってしまうのです。
そのため、年代を区切る、アニメ・映画、ゲームなどのジャンルを区切る、リアルイベントを区別すると言った工夫をした方が整理がしやすくなります。一つ一つのデータを集め、経済効果をチェックした上で一つ一つまとめていくと全体像が浮き上がってくるからです。
別な見方をすれば、基準にするデータや手法によって数字がいくらでも変わってしまうため、経済効果を正確に求めたいのであれば基準や数字の見直しから行うことも重要になります。
基準を気にしないのであれば、大学の研究、ゲーム関連の情報発信をするメディア、経済新聞などのデータをつなぎ合わせていくことになります。
また、TitleMaxのメディアミックスの内容を詳細に分析し、含まれていないデータを追加していくといった手法も考えられます。リアルイベント開催時の観光客の増加や、移動や宿泊と言った経済効果が含まれていないのであれば、数字を足していけばおおよその数字が出るからです。
抜けがある部分に関しては共同で研究する人を探す、あるいはすでに研究している人に意見を聞いた上で補っていくことになります。
人間一人で作れる、分析できるデータには限りがあるため、ある程度抜けがあることや、おおざっぱなものになることに留意した上で、少しずつ精度を上げていくことが重要となります。
統計の手法などを学ぶことも重要になるため、研究やデータの前例に倣った算出を行う、より現実的と思われる手法を用いるなど調整も必要です。
また、あまりにデータの算出方法にばらつきがある場合、他人から指摘を受ける可能性があります。
誰向けに出すデータかも重要で、素人にはわからないレベルであっても、専門家には私的されるようなものもあるからです。発表媒体に合わせて使い分けることや、提出相手に合わせて調整すると言ったことも可能なため、よく検討した上で分析手法を選ぶのがおすすめです。
研究する人、分析する人の基準、手法によって数字に差が出るため、確実な数字、100%誰もが納得する数字は出ないことを踏まえ、どの程度の範囲、精度で経済効果を導き出すかが重要と言えます。
ピンポイントでデータが欲しい場合は、先行する研究データや論文を参照するのが最も簡単です。その上で、どのような統計手法・分析モデルが使われたかを確認すれば精度の高さが分かります。
統計手法・分析モデル自体が分からない場合は自分で手法から学ぶか、データは引用にとどめるなど使い方を考えることになります。
個人の書いたポケモン関連ブログのアフィリエイト収入や、サイトの収入なども含めた収益まで完全に網羅するのは不可能に近いものがあります。関連サービスの終了でデータが失われてしまっているものがあることも含め、ある程度不正確であることを割り切る意識も重要になってきます。