「天気の子」は141、「アナと雪の女王2」は133で「アラジン」が121。こちらは興行収入であり、単位は億となります。映画も当たれば大きな経済効果が得られるというわけです。 とはいえ、「映画館で働いている人が喜ぶだけ。自分たちにはまったく関係のないもの」と他人事に捉えているのではないでしょうか。 例えば大ヒットしたと言えば「鬼滅の刃」を忘れることができません。なんと歴代3位の興行収入を記録したようです。ちなみに1位は「千と千尋の神隠し」。308億円でした。そして「タイタニック」が262億円。「鬼滅の刃」が259億円といった順番となるのです。鬼滅の刃の観客動員数は公開日より11月23日までで2000万人近くなったそうです。すごい事です。この数字、2000万人の方が観に行ったということでは決してなく何度も何度も映画館に足を運んだ方がいるとなるでしょう。 まず経済効果により潤ったのがバンダイです。鬼滅の刃の主人公を中心にさまざまなキャラクターのガンプラ製品を発売し、ことごとく完売です。本格派プラモから接着剤も不要の簡単に作れるタイプまで、老若男女問わず愛されている鬼滅の刃らしく、幅広い年齢層向けの商品を発表しいずれもが売れたのです。 鬼滅の刃のヒットを受け、コンビニ業界も経済効果を実感しています。まずはローソンが一番くじで「無限列車編」を販売開始、やはりすぐに完売しました。その後も、メルカリで景品が高額落札されています。 ファミリーマートも対象商品購入で鬼滅の刃クリアファイルがもらえるということに、そしてセブンイレブンでは鬼滅の刃コラボデザイン缶が出てきました。 鬼滅の刃を目的に、コンビニを利用しようとする方は明らかに増え売り上げもアップしたのです。 鬼滅の刃のデザインされた食品・シールが入ったお菓子とかも次々と出てきましたね。やはり子供たちは鬼滅の刃のものをこそ選んで買うようになります。それだと購入品の傾向が変わっただけですが、シールを目当てに普段はお菓子を買わないような層というのも購入を考えるようになるのです。どのシールもできることならコンプリートしたいとマニアは思うわけで、普通にお菓子を買う以上に大量に一気に購入してくれます。食品業界にだって映画の経済効果が伸びてきたわけです。 ちなみに、お菓子についていたシールと言うのはある程度枚数が限定されておりそれを超えて販売されることはありません。中身が分からないようになっている製品の場合は、同じものばかりが出てきてコンプリートできない・目当てのシールが出てこないといったこともあるわけです。その結果、ネットオークションやメルカリに食品関連の鬼滅の刃グッズが登場することとなるのです。お菓子のおまけだからこそ本来ならば数百円でしかないはずの鬼滅の刃シールが、オークションで10万円前後にまで跳ね上がり落札されたこともあるようです。すごいことです 意外かもしれませんが、映画の経済効果はアパレル業界にまで伸びていくこととなりました。鬼滅の刃のキャラクター達の描かれた製品、見たことあるはずです。たとえばGU。パジャマにトレーナーなどお子さんたちが喜びそうなキャラクターデザイン製品が目白押しです。何しろ、老若男女問わずの鬼滅の刃ですから大人向け製品だってあります。さりげないデザインならば気軽に着ることはできます。 黒と緑の格子柄であれば、誰もが鬼滅の刃の主人公である炭次郎を思い浮かべるようになりました。キャラクターはともかく格子柄なんて簡単に再現できる。100円ショップとかでも売られていますね。そしてそれを購入して自宅で鬼滅の刃っぽいデザインの作品を作り出して楽しんでいる方もいます。 鬼滅の刃は老若男女問わずということもありましたから、これらの関係に経済効果がもたらされたわけです。大人向けの作品であれば大人の方が利用するグッズやサービスに経済効果は波及していくでしょう。 単に映画関係者が潤うというだけではないのです。どういった企業にどれくらいの経済効果が与えられることとなるかは分かりません。鬼滅の刃のキャラクターが・それぞれのキャラクターをイメージさせるような柄がプリントされるだけで明らかに購入しようとする方が増えるわけなので、無限大に可能性は広がっていくわけです。ですから経済効果が〇億円というのはあくまでおおよその数字。どこまでの企業を計算に含めるかによってその数字は変わっていきます。ただし、どうやったとしても億の単位を超えることは確かです。 今年はまた、鬼滅の刃の続きが放映されることが決まっています。関係ないと思っていた方も、どこかで経済効果を得られることとなるかもしれません。そして、社会現象となった鬼滅の刃を超えるような作品が新たに生み出されることだって、十分に考えられるわけです。 あらゆる意味で、映画業界から目を離すことはできません。