野球やサッカー、そして相撲など国内では様々なスポーツがおこなわれています。実際にスタジアムなどに足を運んで観戦している人もいれば、家で寛ぎながらテレビで見入っている人もいるでしょう。ですが、スポーツと経済学というとあまり結び付かないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、スポーツの経済効果について詳しく解説します。スポーツが好きな人にとっても、興味がない人にとっても大切なことです。まずは、どういった経済効果があるかを知ることから始めましょう。
・地域に貢献
スポーツの経済効果と聞くと、オリンピックやワールドカップなど大きな大会をイメージする人が多いと思います。確かに、大会が大きければ大きいほど利益は大きくなります。ですが、それ以外のスポーツでも経済効果は確かにあるのです。特に、地方にとってはとても大切な資金源になる時があるのです。野球やサッカー、バスケットボールなどを本拠地としている都市には、試合の度ごどに大勢の人が足を運びます。スタジアムへ行くには、徒歩というのはかなり難しいため、タクシーを利用する人もいますし、バスや地下鉄を利用する場合もあります。
その時に、たまたま見かけたコンビニに立ち寄ったり、定食屋やファミレスで食事をしたりします。また、遠方から来る時にはホテルを予約する人もいるでしょう。時には、人口の倍以上の人が訪れることもあるのです。こうして、スポーツは地域の経済を支えているのです。
ですが、これでは飲食店やホテル関連ばかりが儲けているというイメージを持たれている人も多いですよね。ですが、それだけではありません。
訪れる人が多くなれば多くなるほど、地域自体が活発化します。
例えば、狭くて歩きにくい道路が拡張されたり、不便だった交通機関も充実したり、古くなった施設を新しくしたりするなどするため、様々な業種の人がその恩恵に与ることができるのです。これまで、地元にスタジアムはあるものの、自分には関係ないと思っていた人も、実は身近に関係していた可能性もあるのです。
・キャラクター性による売上向上
よくスポーツ選手が栄養ドリンクや医薬品のCMに出ている姿を見たことはありませんか?視聴者から見ると、アイドルや俳優ではないスポーツ選手が出たことで、なんの経済効果があるのだろうと感じますよね。ですが、これは大いに関係あるのです。その秘密は、キャラクター性です。例えば、努力を重ねて怪我を乗り越えて、やっとプロになった選手が栄養ドリンクのCMに出た場合、視聴者はその生い立ちや努力していた姿を思い浮かべるでしょう。または、大きな記録を打ち出した選手が起用された場合には、その感動的な姿が脳裏に残っていることでしょう。そうすると、他の栄養ドリンクよりも、更に魅力的に感じてしまい、ついつい購入してしまうということがあるのです。
他にも、寝具や衣料品、更には医薬品など様々な商品がこうして売上を伸ばしているのです。スポーツは、単に競技だけが注目されているのではありません。実際にスポーツをおこなう選手も注目されているのです。
その結果、売上向上に貢献し、企業に大きな利益をもたらします。
・スポーツ用品への貢献
そして、スポーツはその道具や教室へも貢献しています。かつて、日本では野球が人気スポーツでした。少年達はバットやグローブを買ってもらい、学校が終わると、それぞれ道具を持ちより遊んだものです。サッカーブームの時にはサッカーボールが、ラグビーブームの時にはラグビーボールがそれぞれ売れました。
また、チームを作った場合には、ユニフォームを作成したり、お揃いのシューズを購入したりもします。
また、本格的にそのスポーツを極めたいと考えた人は、教室に通って一から習いたいという人もいるでしょう。そうなると、野球教室やサッカー教室、スケートにボーリングと様々なところが大繁盛となります。
今まで、知る人ぞ知るマイナーなスポーツでも、1度ブームになると習いたいという人が続出して、たちまち定員をオーバーすることがあります。
スポーツの経済効果というのは、目に見えて具体的というわけではありません。ですが、試合がおこなわれることは、地域の流れを良くする効果があります。これまで知られなかった地域も、本拠地になることで周知のものとなり、観光客を増やす効果もあるのです。
また、選手の魅力的なキャラクター性は商品の売上向上に貢献してくれます。新商品でも、有名な選手が宣伝することにより、多額の利益を得ることが可能です。
また、スポーツの流行は多くの人の心を動かします。これまでスポーツに興味のなかった人がいきなりスポーツを始めてみたいと考えたり、選手と同じ道具を買いそろえてみたいと考えたりするのです。
スポーツを観戦する時には、その経済効果についても考えてみるのもいいのではないでしょうか。意外にも、自分の仕事や生活にも大きく関わっていることがあります。