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卒論テーマに経済を選ぶ場合。どう書けばいい?

経済学をテーマにした卒業論文(卒論)は、理論的な分析や実証的な研究を通じて、現実の経済問題や政策に対する理解を深める貴重な機会です。この記事では、経済をテーマにした卒論を書く際のステップや具体的なアプローチについて詳しく解説します。

1. テーマの選定
興味と関心を見極める
経済学の広範な分野から、自分が最も興味を持っているトピックを選びます。興味のあるテーマに取り組むことで、モチベーションを維持しやすくなります。

例:

労働経済学
開発経済学
マクロ経済学
ミクロ経済学
国際経済学
行動経済学
環境経済学
2. 研究の目的と問題設定
研究の目的を明確にする
選定したテーマについて、具体的な研究目的を設定します。これにより、論文全体の方向性が明確になります。

例:

「日本の労働市場における女性の賃金格差の要因を分析する」
「開発途上国におけるマイクロファイナンスの経済的影響を評価する」
研究の問題設定
研究の焦点となる問題を設定し、その問題を解決するための具体的な質問や仮説を立てます。

例:

研究質問: 「日本の労働市場において、女性の賃金格差はどのような要因によって生じているのか?」
仮説: 「労働市場における女性の賃金格差は、主に職業選択の違いと職場内の昇進機会の不平等によって説明される。」
3. 文献レビュー
先行研究のレビュー
選定したテーマに関連する先行研究を徹底的に調査し、既存の知識や理論を理解します。これにより、自分の研究がどのように既存の知識に貢献するかを明確にします。

例:

「女性の賃金格差に関する先行研究をレビューし、主要な要因とそのメカニズムを整理する。」
4. 研究方法の選定
データの収集
研究に必要なデータを収集します。データは一次データ(自分で収集するデータ)と二次データ(既存のデータ)に分けられます。

例:

一次データ: アンケート調査、インタビュー
二次データ: 政府統計、国際機関のデータベース、企業の報告書
分析手法の選定
選定したデータを分析するための手法を決定します。定量的な分析手法と定性的な分析手法があります。

例:

定量的分析: 回帰分析、パネルデータ分析、時系列分析
定性的分析: ケーススタディ、内容分析
5. 研究の実施と結果の分析
データの分析
収集したデータを分析し、仮説を検証します。適切な統計ソフトウェア(例: SPSS、Stata、R)を使用して、データの整理と分析を行います。

例:

「収集したデータを用いて、女性の賃金格差の要因を多変量回帰分析によって検証する。」
結果の解釈
分析結果を解釈し、研究の目的に対する答えを導き出します。結果の意義や限界についても言及します。

例:

「分析結果から、職業選択の違いと職場内の昇進機会の不平等が女性の賃金格差の主な要因であることが示された。」
6. 結論と提言
結論のまとめ
研究の主要な発見をまとめ、研究の目的に対する答えを明確に示します。

例:

「本研究は、日本の労働市場における女性の賃金格差が、職業選択の違いと職場内の昇進機会の不平等によって主に説明されることを示した。」
提言
研究結果に基づいて、実際的な提言を行います。政策提言や企業への提言などが考えられます。

例:

「女性の賃金格差を解消するためには、職業選択の自由度を高めるための教育プログラムの充実と、職場内の昇進機会の公平性を確保するための制度改革が必要である。」
7. 参考文献の整理
参考文献リストの作成
使用した文献やデータソースをすべてリストアップし、適切な引用形式に従って整理します。APA、MLA、Chicagoなどのスタイルガイドに従います。

例:

Smith, J. (2020). Gender Wage Gap in Japan: An Analysis of Labor Market Factors. Journal of Economic Studies, 45(2), 123-145.
Doe, A. (2019). Microfinance and Economic Development: A Review. Development Economics Review, 12(3), 89-112.
まとめ
経済学をテーマにした卒論は、理論的な分析と実証的な研究を組み合わせることで、現実の経済問題や政策に対する深い理解を提供します。

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