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卒論の進め方、教えます。

卒業論文、進め方、どうしてる?

卒論の進め方、教えます。

卒業論文はよく一般的に20000文字、30枚程度と言われますが、具体的にどう進めて行くのが効率的なのか、書きやすいのかということは何度も論文を執筆してみないと分かりにくいものです。ここではどう進めていったら良いかを述べて行きたいと思います。

1. 全体の構成はどうなっているの
理系文系に関わらず、
第1章 序論
第2章 〇〇〇〇
第3章 △△△△
第4章 □□□□
第5章 結論
謝辞
参考文献

という構成が基本です。中には、第2章分から、第4章分が2章構成で、第4章が結論になっている場合もあります。「序論」、「結論」は「はじめに」、「まとめ」とタイトル付けする場合もありますが、その辺は研究室の過去の卒業論文等を参考にしましょう。

結論は論文の全体が出来上がってから執筆すればよく、謝辞はお世話になった指導教官の先生方や諸先輩に対するお礼の言葉です。ということから、作業順としては後半の作業ということが分かります。

序論は、研究背景、研究実施の動機、研究実施内容を記載する所です。その後、各章で何を述べるかを記載している卒業論文もあります。即ち、序論は各章の中で一番書きにくく、難しく、しっかりと書いておく方が良いことが分かります。いきなり、ワードソフトを起動して、文章を書いていこうと考えても、考えがまとまらず、筆が進みません。

社会人の方が何かのプレゼン資料作成の指示を受けた場合、大体、思考8割、資料作成2割という感じでしょう。何を言っているかというと、何を記載するべきか、どんな図や表を使って、説明するのが良いかということをきちんと「見える化」することが重要なのです。

2. 具体的な作業はどうすれば良いのか
先に書いた章立て項目で、何を書くべきかを箇条書きにしていきましょう。最初は思いつくままでも構いません。図や表は自分が分かれば良いので、「xxの図」、「実験パラメータ表」という様な言葉でも良いし、手書きのポンチ絵でも構いません。肝心なことは論文の全体が分かる様にすれば良いのです。人によっては「骨子を作成」すると言う人もおられるでしょう。分かり易く言うと、人間の骨組みを作り、その上に肉付けしていくイメージです。経験的にこういうやり方が、一番効率的と感じています。作ったものは何度も確認をしましょう。その為、フィードバックは何度も発生するものと考えて下さい。

1日、数日の間を置いて見直すこともして下さい。頭を冷静にして、考え直す意味です。「バードビュー」という言葉を聞いたことがあるかも知れませんが、全体像をチェックするには高いところから、鳥の目になった様に下を見渡すような感じで考え直し、チェックするのが良いとも言われています。こういう風に考えてみると、少しは落ち着くことでしょう。慌てると良いことはないので、時間は掛かりますが、こういった骨組みをしっかりと作れるスキルを身に着けておくと、将来的にも非常に役立ちます。

こう書けば、第2章から第4章を骨組み作成後、執筆作業がしやすい章であることは理解しやすいでしょう。

3. 図と表を上手く使いましょう
文章で説明するよりも、図や表で説明した方が、読み手は理解しやすい、自分も執筆しやすいというケースが良くあります。図や表は一目瞭然、見れば分かるという風に思ってもらえる様なものがベストです。こういう処も、逐次、ソフトでやるよりもラフな手書きで思考を固めて行くのがコツです。この辺りの作業は体裁には拘らない、体裁は後で整えると思っても良いでしょう。忘れない様に、付箋や記号メモ(※などを利用)を残しておきましょう。

この辺りまで考えてくると、大体、各章で自分が書けるページ数が見えてくるでしょう。図や表をドロー系ソフトで作成していくなら、パーツとして、作成しておきましょう。

図や表を上手く使っても、「XXを図1に示す」という文章だけでは文章不足です。図の詳細の説明はなしでも構いませんが、説明の必要な事は文章で記載しておきましょう。表に関しても考え方は同じです。

4. 作成したものはこまめに保存
たまにあることですが、パソコン側の不具合で、データが消えたということもありうることです。こまめに保存、バックアップも取っておいた方が良いでしょう。

5. 次のステップ
卒業研究によって、各章での記載内容は異なってきますが、第2章から第4章は、具体的な研究の実施方法、実験内容、アンケート調査内容、研究結果とその分析と繋がって行くので、研究内容によって、章立ては決められるでしょう。

日本人ですが、日本語の文章を上手く書くというのは非常に難しいものです。また、自分は分かっている気になっていても、全然、相手に意味が伝わらない、読み直すと誤記が多いということが良くあります。これは何度も読み返す修正するしかないのですが、文章が正しいと思って、読んでいても中々、何処がおかしいのか、自分では分からないことが多いです。

一つ例ですが5W1Hという感じで読み直すのも一つのやり方です。他の研究室メンバとお互いに自分の論文に目を通してもらうということもやり方の一つです。

最初は書ける所から文章化していく感じで良いです。第2章で行き詰ったら、第3章を執筆するでも構いません。その代わり、ちょっとした隙間にどう書けばよいかを考えておきましょう。良いアイデアが浮かべば、それをメモしておきましょう。

大半は序論の書き方に苦労すると思います。先輩の論文を参考にすれば簡単だと思う人もいるでしょうが、研究実施内容の処は自分のオリジナリティです。コピペで済ませられません。諸先輩の書き方を参考にするのは良いですが、文章の良い処だけをあちこちから真似をすると行間、センテンス間がおかしくなってしまいがちです。

6. 指導教官あるいは指導先輩の目通し
自分で書いて終わりと言う訳には行きません。必ず、指導教官の先生や指導して頂いた先輩大学院生のチェックは入るものです。研究室によって、何度もチェックするケース、やり方は異なるので、早めに体裁まで整えておくことがコツです。あなた一人の論文をチェックする訳ではないし、それだけが仕事ではないので、直ぐにチェックとは行かないからです。研究室によっては骨組みの段階で確認する研究室もあるでしょうから、そういった事のスケジュールは事前に確認して、余裕を持たせておきましょう。

7. 終わりに
色々な例を挙げ記載しましたが、重要な事は2点です。骨子・骨組みを固め全体の視覚化で全体の繋がり、「起承転結」等のストーリーをきちんと考えることが必要です。図や表を上手く使って、文章でダラダラと書くよりも、見て分かり易い、読み手に理解しやすいということに心がけましょう。

記載したことは卒業論文の作成に関しての進め方です。研究の進め方等は「報告、連絡、相談」というビジネス用語ですが、指導教官や指導大学院生の先輩と、日頃から、Face to Faceのコミュニケーションをきちんと行っておきましょう。そうすれば、軌道修正が掛かっても、対処できます。何もできていませんという報告よりも、ここまでできましたが、ここで悩んでいます、課題がありますという様な報告のやり方に努めましょう。それが、卒業研究、卒業論文執筆の進め方のコツです。
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