卒論、かぶるとどうなる?かぶらないためにはどうしたらいい?
卒業論文、かぶる場合の悲劇・・・
卒論、かぶるとどうなる?かぶらないためにはどうしたらいい?
本来、研究室の教授、助教授の先生方は、研究室内で取り組んでいる大きなテーマを複数抱えていることが多いです。その中で、テーマ毎に、大学院生が研究に取り組んでいます。当然、研究を単に1人のみで、テーマ探しから、研究活動、実験、卒業論文をまとめるということは理工系の学生さんにとっては少なく、一緒に取り組みことが多いでしょう。その中で、研究テーマを見ると同じであっても、数年続けている研究に関しての課題もあり、研究室内の研究の進むべき方向は先生方、大学院生が口頭発表や論文発表を通して、動向を見ています。学会で自分の発表だけでなく、聴講する意味は他大学、会社、研究機関がどんなことを行ない、どの様な結果を出して発表しているのかを調査していることと同じです。具体的なやり方をそれぞれのケースで考えて行きたいと思います。
1. 被らない様にするために
今の時代、指導教官である先生から、このテーマをやりなさいというケースは少ないでしょう。理由は自分に興味の持てるテーマを自分自身で考えて選ぶ責任を持たせるためです。社会に出ると、仕事のレールを逐次敷いてくれる人は少ないからです。また、興味のないテーマを与えても、途中で壁にぶつかって、直ぐに投げ出してしまうようでは話にならないからでしょう。
指導教官の先生方によって、やり方は異なるでしょうが、どの様な形であれ、その配属された研究室で行なっている研究テーマや研究テーマ内で既に成果が出ているもの、今取り組んでいる課題、これからやって行こうとしている内容等の情報は得られるはずです。特にない場合には、その研究室で投稿した論文を手に入れるなりすることもできます。また、研究室内にこれまでに使用した展示パネルを飾っている研究室もあるので、その中から、やりたいことをメモ書きで良いので、2つ、3つ程、取り組みたいテーマを考えておくのが良いでしょう。先生と1対1かあるいは研究室内でのミーティングで、テーマ選定に関して、話し合いがあると思います。
中には相談に乗るから積極的にいつでも来ることは歓迎ですと言って下さる先生もおられます。その時に、先に記載したメモを見ながら、自分のやりたいことを、熱意をもって語れば良いでしょう。先生が一番情報をお持ちでしょうから、「この部分は既に行っているはずだけど。ここはかなりハードルが高いよ。ここはテーマがかぶりそう。」などのアドバイスをもらえるかも知れません。
一番いけないことは、「テーマ選定に困っているので、教えて下さい」と自身の積極性に欠ける行為は避けましょう。
2. 被った場合
上記の様な取り組みを行なっても、被ってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。自分が興味を持っているのであれば、ここで、諦めることは早期な事でしょう。これも、研究の取組みの壁と似た様な事です。例えば、研究ターゲットや目的が同じであっても、何らかの現象を検出するのであればその手段を変える、アルゴリズムを変えることも一つの方法でしょう。被った相手よりも精度良く、安価で、簡易的にできる方法であれば、大枠テーマが被ったとしても、何も問題はないでしょう。研究室としても、そのテーマを深掘りして、色々な手段を行なっていることと同じになるので、一つの案だと感じます。
あるいは候補2案目をやってみるということもありでしょう。卒業研究は1年間の取組みなので、研究の取り組み姿勢が重要なのです。大学院まで行き、エンジニアとして、会社に就職しましたが、大分後になって、その時の恩師に言われたことです。「テーマは単に研究を行なう手段に過ぎず、そのことだけを人生一生に渡って、取り組めることは少ないでしょう。私(恩師)が教えたかった事は、研究の壁にぶち当たった際、どの様に対策を考え、どの様に実施し、Plan, Do, Check, Actionを自分で回していける力を付けられるかが重要で、私はそのプロセスを教えたに過ぎない」とニコニコ顔で語ってくれたことがあります。
どうしても被っていると感じた場合、自分がどうしたいかを考え、指導教官と相談するのが良いでしょう。いつまでも、何もせずに放置すること、あるいは、そういった事を引きずりながらダラダラと進めることはあまり良くありません。最終決定権は研究室内の先生方の判断です。もっと、平たく言えば、お互いに人ですから、日頃から、Face to Faceでコミュニケーションを取れていれば、それ程深刻な問題ではなく、1人で抱え込むよりも、周りと話をしましょう。そうやって、気持ちよく、研究に没頭できる様に行動して見ましょう。どういった形であれ、解決手段は出て来るものです。
二人で、分担内容を決めて、実施という様な事は実際に見たことはありますが、全く同じことを二人に研究を行なわせるケースを見たことがないです。よって、作業分担、アルゴリズムや手法を変える、研究ターゲットの変更等どこかが違う様にするのではないでしょうか。
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