卒論の要旨、例で教えます。
卒業論文の要旨を実例を用いて解説中。
卒論の要旨、例で教えます。
卒業論文の要旨の書き方について、以下のようなポイントを押さえていればばっちりです。
すなわち、「論文の問題意識」、「論文の研究対象」、「論文の研究方法」、「論文の研究内容」、「論文の研究結果」、「論文の研究課題」です。この五つの要素がそろっていれば、良い要旨になります。
以下は三つの事例を取り上げ説明したいと思います。
例えば、「子どもたちの学習意欲に関する調査」という論文の要旨を作成するとします。以下のように書くことをお勧めします。「本論文は子どもたちの学習意欲に注目しました。それは意欲があれば自ら学習を進めることができるからです。子どもたちの学習意欲を調べるために、東京都にあるA小学校及び沖縄県にあるB小学校を対象として、アンケート調査を行いました。この二つの小学校を選ぶ理由として、都市部の小学校及びそれ以外の小学校との差を比べるために選びました。研究結果として、子どもたちは学習意欲を感じているときは自ら興味を持っていることに対して一層強いことが分かりました。したがって、教師は授業づくりの際に子どもの興味関心に基づくことにより、一層子ども主体的な学びを構築することができると言えます。本研究の課題としては、二つの小学校を対象としていましたが、もっと調査対象を広げて調査していく必要性があると思われました。また地域によって、有意な差も認められました。」このように論文要旨をまとめると、よりわかりやすくなります。もちろん、文章をさらに膨らませた方がいいです。この事例で言うと、アンケートの項目や項目を設定した妥当性、二つの小学校ではどのような差が見られたのかも簡潔にまとめること、さらに良い要旨になります。
二つ目の事例を挙げて説明をします。例えば「幼稚園における子どもの手遊び」という論文の要旨をまとめるとします。以下のように書くことをお勧めします。「本研究では、幼稚園における子どもの手遊びについて調査をしました。手遊びは幼稚園教育の大切な一貫であり、子どもの脳の発達に多大な影響を与えています。本研究の研究対象は、手遊びの中心にやられているM市A幼稚園を対象としました。A幼稚園は長い手遊びの歴史をもち、全国のモデルにもなっています。特に本論文で取り上げたM教諭及びN教諭は長い幼稚園教育の経験があり、今までの手遊びを継承しつつ、新しい手遊びも考案されています。本研究ではこの二人の先生を中心に、手遊びの時間に邪魔させていただき、授業観察を行い、手遊びの種類及びその効果について検討しました。その結果として、一か月の間の観察を通して70種類の手遊びが見られました。先生たちは手や足を使う手遊びを導入することによって、子どもたちが楽しく遊ぶことができ、また脳のトレーニングにもつながっていることが分かりました。本研究の課題として、手遊びの種類及びそれは子どもたちに対しての影響について検討してきましたが、手遊びの歴史もきちんと検討する必要があると思われました。」このように要旨をまとめることによって、初めて自分の卒業論文を見てくれた人に対しても分かりやすいです。
三つ目の例を挙げて説明しましょう。例えば「コロナウィルスによる行動制限が収入に対する影響」という論文の要旨を書くとします。以下のように要旨をまとめることをお勧めします。「本論文ではコロナウィルスによる行動制限が人々の収入に対する影響を調べました。東京都及び埼玉県の500人にアンケート調査を行いました。その結果として、平均的に収入が減少していることが分かりました。特に飲食業関連、フリーランサー、自営業者などが、著しく減少していることが分かりました。本研究の課題として、全体を把握するために業種を絞らず一斉にアンケート調査を行いましたが、調査結果からみると、業種を分類して、別々にアンケート調査を行った方がよりある業種の事態を把握しやすいと思われました。」このように簡潔に要旨をまとめると、第三者にとってとても分かりやすくなります。以上、三つの事例をあげて、「卒業論文の要旨」の書き方について説明してきました。重要なポイントをもう一回振り返ってみましょう。すなわち、要旨では自分の卒業論文「研究動機」、「研究対象」、「研究内容」、「研究方法」、「研究課題」について簡潔にまとめます。「研究動機」は長くまとめる必要がありません。一行、或いは二行以内でまとめましょう。自分が一番主張したいところでいいです。一番重要なのは自分の論文の骨である「研究内容」「研究方法」「研究対象」です。この三つをきちんとスペースを使って、丁寧に説明しましょう。丁寧と言っても論文本文のように長く説明する必要がありません。つまり、ポイント、一番大事なところだけを説明すればいいです。良い「要旨」であるかどうかは読者になって、自分が書いた要旨を読んだ時に、この研究はわかるかどうかということは大事です。もし分かれば、要旨として問題がありません。もし分からなければ、もう一回ポイントと照らし合わせて、書き直した方がいいでしょう。
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